キャッシュフロー表のすすめ 8
前回に続き、所得控除の各項目についてみていきます。
c)障害者控除
障害者控除も人的控除の一種です。
所得控除の額は、障害者 27万円、特別障害者 40万円、同居特別障害者 75万円となっています。
身体障害者、精神障害者、知的障害者などで所得税法上の障害者にあてはまる人が控除の対象になります。
本人のほか、同一生計配偶者や扶養親族も控除額算定の対象になります。
特別配偶者とは、このうち精神または身体に著しく重度の障害があるとして所得税法が定める要件にあてはまる人で、身体障害者手帳の1級または2級、精神障害者保健福祉手帳の1級、療育手帳(知的障害)の重度区分などが該当します。
同居特別配偶者とは、特別障害者である同一生計配偶者や扶養親族のうち、本人や配偶者、親族と同居している人をいい、重度障害者を自宅で日常的に介護・扶養する家族の経済的・精神的負担が極めて重いことを考慮して控除額を大きくしています。
d) 社会保険料控除
健康保険、厚生年金保険、国民健康保険、介護保険、雇用保険などの社会保険料は支払額の全額が所得控除となります。
本人が同一生計の配偶者やその他の親族の社会保険料を払った場合も控除額算定の対象になります。
健康保険、厚生年金保険、国民健康保険、介護保険については、この「キャッシュフロー表のすすめ」3~5で支払額を説明しています。ここではそこで割愛していた雇用保険について触れておきます。
雇用保険は、労働者が失業した場合や、育児・介護休業を取得した場合などに給付される手当等のために、雇用主と従業員が負担する社会保険です。雇用保険料は、健康保険や厚生年金保険などとは違い、年間の基準額(標準報酬月額)を決めて計算されるわけではなく、給与の支払の都度対象となる給与等の額に一定の料率を掛けて計算されます。対象となる給与等には、時間外給与、家族手当、通勤手当などの各種手当等を含みます。賞与も雇用保険料の対象とされている点が、健康保険や厚生年金保険などとは異なるところです。
労働者が負担する雇用保険料率は、一般事業で5.0%となっています(2026年4月から)。
キャッシュフロー表の作成では、見積った年間の給与と賞与の合計額にこの雇用保険料率を掛けて算定すればよいでしょう。
